今回から、機械の科目に入ります。第1回のテーマは「内燃機関(ないねんきかん)」、つまりエンジンの基礎です。
消防車も救急車も、エンジンがなければ現場に行けません。ポンプを回すのもエンジンです。機械という科目は、この「動く仕組み」を言葉と数字で理解する科目だと思ってください。
この分野には、ほかの科目にはない大きな特徴があります。それは、計算問題は公式を覚えれば確実に得点できるということ。法律のように解釈で迷うことがありません。覚えた人が、そのまま点を取ります。
いっぽうで、語句の問題には決まったまちがえ方があります。それは「役割のすり替え」と「順番の入れかえ」です。この2つに気づけるようになるのが、今回のゴールです。
そもそもエンジンは何をしている機械?
熱を「回す力」に変える機械
エンジンは、正式には熱機関(ねつきかん)といいます。
やっていることは、たったひとつ。燃料を燃やして熱を出し、その熱で物を動かす。それだけです。
もう少しくわしく見ると、こういう流れになります。
- 燃料が燃える → ガスが一気にふくらむ
- ふくらんだガスがピストン(つつの中を上下する部品)を押し下げる
- ピストンの上下運動がクランクシャフトで回転に変わる
- その回転がタイヤに伝わって、車が走る
「押す」を「回す」に変える。エンジンの正体は、これだけです。
内燃機関と外燃機関 ― 燃やす場所がちがう
熱機関は、どこで燃料を燃やすかで2種類に分かれます。
- 内燃機関:筒(シリンダ)の中で燃やす ― ガソリン機関、ディーゼル機関、ガス機関
- 外燃機関:筒の外(ボイラなど)で燃やす ― 蒸気機関
「内」「外」という字のとおりです。シリンダの内側で燃やせば内燃、外で燃やせば外燃。
蒸気機関は、外のボイラで石炭などを燃やし、その熱でお湯をわかして蒸気をつくり、その蒸気でピストンを動かします。燃やす場所とピストンが離れているわけです。
「蒸気機関は内燃機関である」はまちがい。外燃機関です。ここは名前だけで見分けられます。
覚えておきたい部品と言葉
このあとの計算で使うので、先に言葉をそろえておきます。
- シリンダ:ピストンが上下する筒
- ピストン:筒の中を上下する棒状の部品
- 上死点(じょうしてん):ピストンがいちばん上まで上がった位置
- 下死点(かしてん):ピストンがいちばん下まで下がった位置
- 行程(ストローク):上死点から下死点までの移動距離
- 行程容積:ピストンが動いた分の体積(=押しのけた空気の量)
- 燃焼室容積(すきま容積):ピストンが上死点まで上がっても、なお残っているすき間の体積
「上死点まで上げても、ぴったりゼロにはならず、すき間が残る」― ここが計算のカギになります。
熱効率 ― いちばんムダが少ないエンジンはどれ?
熱効率とは「もらった熱のうち、何割を力にできたか」
熱効率とは、燃料を燃やして得た熱のうち、実際に仕事(回す力)に変わった割合のことです。
たとえば熱効率30%なら、燃料の熱の3割だけが車を走らせる力になり、残りの7割は排気ガスの熱や、エンジン本体の発熱として逃げていきます。もったいない話ですが、これが機械の現実です。
4つの機関を、効率の高い順に並べる
順番はこうです。
ディーゼル機関 > ガス機関 > ガソリン機関 > 蒸気機関
- ディーゼル機関 … 45〜47%
- ガス機関 … 34〜40%
- ガソリン機関 … 29〜33%
- 蒸気機関 … 4〜15%
なぜこの順番になるのか
丸暗記でも答えられますが、理由を知っておくと忘れても導けます。
ディーゼル機関が1位の理由は、空気だけを思いきり圧縮するからです。ディーゼルは、まず空気だけをぎゅうぎゅうに圧縮します(圧縮比15〜22程度)。すると空気が高温になり、そこへ軽油を吹き込むと、火花がなくても自然に着火します。
圧縮を強くできるほど、そのあとのふくらみ(膨張)も大きく取れます。同じ燃料から、より多くの「押す力」を取り出せるわけです。
ガソリン機関が下の理由は、燃料と空気を混ぜたもの(混合気)を圧縮するからです。混合気を圧縮しすぎると、火花を飛ばす前に勝手に燃えてしまう「ノッキング」(異常燃焼)が起きます。だから圧縮を上げるのに限界があり、効率にも上限ができます。
蒸気機関が最下位の理由は、外燃機関だからです。ボイラで燃やす → お湯をわかす → 蒸気を配管で送る → ピストンを動かす → 蒸気を冷やして水に戻す。この長い道のりのあちこちで熱が逃げていきます。結果、実用的な熱効率は1割前後にとどまります。
覚え方とまちがえやすいポイント
頭文字を取って「ディ・ガス・ガソ・蒸(でぃ・がす・がそ・じょう)」と唱えると、順番が固定できます。
「ガソリン機関はディーゼル機関より効率がよい」はまちがい(ディーゼルが上)。「蒸気機関はガス機関と同程度」もまちがい(蒸気が最下位)。順序をそっくり逆にした選択肢が並ぶことがあるので、必ず両端(ディーゼルと蒸気)から確認しましょう。
2サイクルと4サイクル ― クランク何回転で1回燃えるか
まず「4行程」を知る
エンジンは、次の4つの動作をくり返しています。
- ① 吸入:混合気(または空気)を吸い込む
- ② 圧縮:それをぎゅっと押し縮める
- ③ 爆発(膨張):燃やしてピストンを押し下げる ← ここだけが力を生む
- ④ 排気:燃えかすを吐き出す
「吸って・押して・ドン・吐く」。この4つで1サイクルです。
4サイクルと2サイクルのちがい
この4つを何回転で終わらせるかが、両者のちがいです。
- 4サイクル機関:クランク2回転で1回爆発
- 2サイクル機関:クランク1回転で1回爆発
数字が逆に感じるかもしれませんが、「4サイクル=4行程=2回転」「2サイクル=2行程=1回転」と、セットで覚えるのがコツです。
2サイクルの性格:シンプル・力持ち・煙が多い
2サイクル機関の長所は、構造が簡単で軽いこと。そして、爆発の回数が2倍になるので、同じ排気量なら出力が大きいことです。
潤滑のしかたも独特で、オイルをガソリンに混ぜて一緒に燃やします。オイルをためて使いまわすのではなく、常に新しいオイルが供給されている状態です。
短所は排気の汚さです。2サイクル機関は、排気孔(ポート)が開いている間に新しい混合気を送り込んで排ガスを押し出す「掃気(そうき)」をします。このとき、せっかくの新しい混合気の一部が、燃えないまま排気孔から吹き抜けてしまうのです。さらに潤滑用オイルも一緒に燃えるため、燃え残りや白煙が出ます。
結果として、不完全燃焼ガスの発生量は、2サイクルのほうが4サイクルよりはっきり多くなります。
4サイクルの性格:きれい・エンジンブレーキが効く
4サイクル機関は、4つの行程が独立しているので燃焼が安定し、排気もきれいです。オイルはオイルパン(受け皿)にためて循環させるので、消費も少なくなります。
そして、排気行程と圧縮行程で空気を押したり吐いたりする抵抗(ポンプ損失)が大きいぶん、アクセルを離したときのブレーキ作用、つまりエンジンブレーキがよく効きます。
「2サイクル=シンプル・力持ち・煙が多い」「4サイクル=きれい・エンブレが効く」。この2行で対比を固定してください。
「2サイクル機関は不完全燃焼ガスが少ない」はまちがい(多い)。「2サイクル機関はエンジンブレーキの効きがよい」もまちがい(4サイクルのほうが効く)。「2サイクルは構造が複雑」もまちがい(簡単です)。
3つの計算公式 ― 覚えれば必ず取れる
計算問題で使う公式は、たった3つです。ここは丸暗記でかまいません。
① 総排気量
総排気量 = (π × D² ÷ 4) × L × n
(D:シリンダ内径/L:行程/n:シリンダ数)
見た目はいかめしいですが、やっていることは円柱の体積を、気筒の数だけ足しているだけです。
シリンダは筒、つまり円柱です。ピストンが上死点から下死点まで動くと、その円柱ぶんの空気を押しのけます。これが1気筒の排気量。あとは気筒の数をかければ、エンジン全体の総排気量になります。
総排気量 = 円柱の体積 × 気筒数
覚えることは、これだけです。
なぜ「÷4」がつくのか
「円柱の体積なら π×半径²×高さ のはずでは?」と思った方、そのとおりです。まったく同じ式です。
理由は、問題文で与えられるのが半径ではなく内径(直径)だから。
- 半径 r = 直径 D ÷ 2
- だから r² = (D ÷ 2)² = D² ÷ 4
- よって π×r²×L = (π × D² ÷ 4) × L
つまり「÷4」は、直径を半径に直すための割り算なのです。
ここが分かると、よくあるミスの正体も見えてきます。「÷4を忘れる」とは、直径をそのまま半径として使ってしまうということ。半径のつもりで直径を入れれば、答えは 2²=4倍にふくらみます。
例題を2通りで解いてみる
例題:内径90mm、行程105mm、6気筒。円周率は3.14とする。
まず単位をcmにそろえます。90mm=9cm、105mm=10.5cm。
- 公式どおりに解く:(3.14 × 9² ÷ 4) × 10.5 × 6 = 63.6 × 10.5 × 6 ≒ 約4,000cm³
- 円柱の体積として解く:半径 = 9 ÷ 2 = 4.5cm / 底面積 = 3.14 × 4.5² = 63.6cm² / 1気筒 = 63.6 × 10.5 = 668cm³ / 総排気量 = 668 × 6 ≒ 約4,000cm³
当然ですが、答えは一致します。自分がすっと納得できるほうで解けば大丈夫です。
(ちなみに、途中で出てきた 668cm³ という数字は、このあとの圧縮比の例題にそのまま出てきます。同じエンジンの数字を使っているからです。)
与えられた数字が直径(内径・ボア)なのか半径なのかを必ず確認しましょう。直径のまま半径として使うと、答えは4倍(この例なら約16,000cm³)になり、その数字が選択肢に用意されていることもあります。あわせて、単位は必ずcmにそろえてから代入してください。
② 爆発回数(4サイクルの場合)
爆発回数 = カムシャフト回転数 × シリンダ数
なぜカムシャフトなのか。4サイクル機関では、クランクシャフトが2回転する間に、カムシャフトは1回転します。そして4サイクルは「クランク2回転で1回爆発」でした。
つまり、カムシャフトが1回転すれば、各シリンダがちょうど1回爆発するということ。だから「カムシャフトの回転数 × 気筒数」で爆発回数が出ます。
例題:4サイクル6気筒で、カムシャフトが100回転する間の爆発回数は? → 100 × 6 = 600回
クランクシャフト回転数と取りちがえないこと。問題文がどちらの回転数を言っているか、必ず確認してください。クランクの回転数が与えられた場合は、2で割ってからかけます。
③ 圧縮比
圧縮比 = (燃焼室容積 + 行程容積) ÷ 燃焼室容積
言い換えると、「全容積 ÷ すきま容積」です。
ピストンが下死点にあるとき(いちばん下)の容積を、上死点にあるとき(いちばん上、すき間だけ残っている状態)の容積で割った比、ということです。「空気をどれだけギュッと縮められるか」を表しています。
例題:行程容積668cc、燃焼室容積97cc。 → (97 + 668) ÷ 97 = 765 ÷ 97 ≒ 8
分子を行程容積だけにしてしまうのがよくあるミスです。「全容積÷すきま容積」と言い換えて覚えると防げます。「圧縮比=すきま容積÷全容積」は分母と分子が逆でまちがい。「圧縮比が小さいほど熱効率が高い」もまちがいで、大きいほど熱効率は高くなります。
エンジンを守る名脇役たち
ここからは語句の問題です。それぞれの部品が「何のためにあるのか」を一言で言えるようにするのが目標です。
エアクリーナ ― 空気のフィルタ
エアクリーナは、吸い込む空気をろ過して、ごみの混入を防ぎ、シリンダの摩耗を防止する部品です。
エンジンは大量の空気を吸い込みます。砂やほこりが混じったままだと、シリンダの壁やピストンを内側から削ってしまい、摩耗が早まります。それを防ぐフィルタ、それがエアクリーナです。
大事なのは、エアクリーナはあくまでフィルタだということ。温度を調節したり、空気の量を調節したり、圧縮圧力を高めたりする装置ではありません。
目詰まりするとどうなるか。吸い込める空気が減るので、まず出力が低下します。そして空気が減ったぶん、燃料の割合が相対的に増えるので、混合気は濃く(燃料過剰に)なります。
「目詰まりすると混合気が薄くなる」はまちがい。空気が減るのですから、濃くなります。ここは理屈で考えれば必ず正解できます。
ピストンリング ― 気密・放熱・油かき
ピストンリングは、ピストンの外周にはまっている輪です。役目は次のとおりです。
- コンプレッションリング(上側):燃焼室の気密を保つことと、ピストンが受けた熱をシリンダ側へ伝えて放熱させること
- オイルリング(下側):シリンダ壁についたオイルをかきおろす
摩耗の傾向も押さえてください。上部のリングほど摩耗が多くなります。理由は単純で、上のリングほど、燃焼ガスの高温・高圧を直接受けるからです。下にいくほど、その影響はやわらぎます。
そして、リングが摩耗するとどうなるか。すき間からオイルが燃焼室に上がってきて一緒に燃えるので、排気ガスが白くなります。
「下部のリングほど摩耗が多い」はまちがい(上部ほど多い)。「コンプレッションリングの役目は吹き抜け防止のみ」も不正確で、気密保持+放熱の両方が主な役目です。そして燃料の噴射はリングの仕事ではありません(インジェクタなどの役割です)。
ギヤ油 ― 求められるのは「極圧性」
ギヤ油(歯車用の油)に求められる性質のうち、最も重要なのは極圧性(きょくあつせい)に優れていることです。
極圧性とは、とても強い圧力がかかっても油の膜が切れず、金属の面を守り続ける性質のことです。歯車は、歯と歯がごく狭い面で押し合うため、その一点にかかる圧力が非常に大きくなります。ふつうの油では膜が切れて金属どうしが直接こすれ、あっという間に削れてしまうのです。
このほか、適切な粘度特性、酸化安定性、防錆力、そして泡立ちが少ないこと(起泡性が少ないこと)が求められます。
「ギヤ油は極圧性に優れていないこと」という選択肢は明らかなまちがいです。この分野では、「〜のみ」「〜でないこと」といった限定・否定の言い回しが、まちがいの合図になりやすいと覚えておいてください。
力を車輪へ ― 動力伝達とエンジンブレーキ
動力伝達装置 ― バケツリレーの担当を覚える
エンジンが生んだ回転は、そのままでは車輪に届きません。いくつもの部品がリレーして伝えます。
- クラッチ:機関と変速機の間で、動力をつないだり切ったりする
- 変速機(トランスミッション):回転力(トルク)を変える
- プロペラシャフト:変速機の回転を後輪へ伝える軸
- 差動装置(デファレンシャル):カーブで左右の車輪の回転差を吸収する
差動装置がなぜ要るのか。カーブを曲がるとき、外側の車輪は内側より長い距離を走ります。両輪が同じ回転数だと、どちらかが引きずられてしまう。その差を吸収するのが差動装置です。
「プロペラシャフトは燃料を送る」はまちがい。プロペラシャフトは回転を伝える軸です。燃料を送るのは燃料系統の仕事です。
エンジンブレーキ ― 使うのは「急な下り坂」
エンジンブレーキは、急な下り坂を、他のブレーキによらずに制動するときに使います。
しくみはこうです。アクセルを離すと、燃料の供給が絞られます。するとエンジンは自分で回る力を失い、逆に車輪側の回転によって回される状態になります。エンジンを回すには、空気を吸ったり押し縮めたりする抵抗(ポンピングロス)に打ち勝たなければなりません。この抵抗が、そのままブレーキになるのです。
ここで大事なのがギヤとの関係です。
変速ギヤが低速段(第一速など)ほど、エンジンの回転数が高くなり、抵抗も大きくなるので、制動力が強くなります。
長い下り坂でフットブレーキだけを踏み続けると、ブレーキが過熱して効かなくなる「フェード現象」が起きます。だから、エンジンブレーキを併用するのです。
「高速ギヤのほうが強く効く」はまちがい(低速ギヤほど強い)。「アクセルを踏み込むことで効く」もまちがい(離すことで効きます)。「スリップ時や減速一般に使う」もまちがいで、主な用途は急な下り坂での制動です。
名称と装置の対応 ― 言葉の意味から連想する
「この部品はどの装置に属するか」という組合せの問題があります。丸暗記ではなく、名前の意味から連想すると覚えやすくなります。
- サーモスタット → 冷却装置(サーモ=熱。冷却水の温度を一定に保つ弁)
- フィルドコイル(界磁コイル) → 発電装置(発電機の磁界をつくるコイル)
- バキュームスパークコントロール → 点火装置(スパーク=火花。吸気の負圧で点火時期を進める)
- シンクロメッシュ → 変速装置(シンクロ=同期。変速時に回転を合わせる)
- マスターシリンダ → 制動装置(ブレーキ油圧を生む「親」のシリンダ)
「フィルドコイル=点火装置」はまちがい(発電装置)。「シンクロメッシュ=制動装置」「マスターシリンダ=配電装置」など、対応をすり替えた選択肢に注意してください。
機械 第1回の3ポイント
→ 熱効率はディーゼル>ガス>ガソリン>蒸気。蒸気だけが外燃機関
→ 2サイクルは煙が多い。エンジンブレーキが効くのは4サイクル
→ 総排気量は円柱の体積×気筒数。÷4は直径を半径に直す割り算
まとめ
機械の第1回は、エンジンの基礎でした。
- 内燃と外燃:筒の中で燃やすのが内燃、外で燃やすのが外燃(蒸気機関)
- 熱効率:ディーゼル>ガス>ガソリン>蒸気。圧縮比が高いほど効率も高い
- サイクル:4サイクル=クランク2回転/2サイクル=1回転。2サイクルは煙が多く、4サイクルはエンブレが効く
- 計算:総排気量(円柱の体積×気筒数)、爆発回数(カムシャフト×気筒数)、圧縮比(全容積÷すきま容積)
- 補機:エアクリーナ=ろ過、ピストンリング=気密・放熱・油かき(上ほど摩耗)、ギヤ油=極圧性
- 伝達:クラッチ→変速機→プロペラシャフト→差動装置。エンジンブレーキは下り坂・低速ギヤで強い
計算は公式さえ覚えれば確実に取れます。語句は「役割のすり替え」と「順番の入れかえ」を疑う。この2本立てが、機械を得点源に変える近道です。
次回は、自動車の電気装置と計器(バッテリの比重と温度、電力・電流の計算、電流計のつなぎ方)を扱います。
確認問題(全5問)
問 1
内燃機関及び外燃機関の熱効率を高い順に並べたものとして、最も妥当なものはどれか。
- 蒸気機関>ディーゼル機関>ガス機関>ガソリン機関
- ガソリン機関>ディーゼル機関>ガス機関>蒸気機関
- ディーゼル機関>ガス機関>ガソリン機関>蒸気機関
- ガス機関>ディーゼル機関>蒸気機関>ガソリン機関
- ディーゼル機関>ガソリン機関>蒸気機関>ガス機関
💡 ヒント
階段の図を思い出してください。いちばん上と、いちばん下は何でしたか。
✅ 正解と解説を見る
正解:C
熱効率は、ディーゼル機関(45〜47%)>ガス機関(34〜40%)>ガソリン機関(29〜33%)>蒸気機関(4〜15%)の順です。ディーゼルは空気だけを高圧縮して自己着火させるため効率が高く、蒸気機関は外燃機関で熱損失が大きいため最下位となります。「ディ・ガス・ガソ・蒸」で覚えましょう。
問 2
2サイクル機関及び4サイクル機関に関する記述として、妥当でないものはどれか。
- 4サイクル機関は、吸入・圧縮・爆発(膨張)・排気の4行程をクランクシャフト2回転で完了する。
- 2サイクル機関は、クランクシャフト1回転で1回爆発する。
- 2サイクル機関は、構造が簡単で、同一排気量なら4サイクル機関より出力が大きい。
- 2サイクル機関は、4サイクル機関に比べて不完全燃焼ガスの発生量が少ない。
- 4サイクル機関は、2サイクル機関に比べてエンジンブレーキの効きがよい。
💡 ヒント
排気孔が開いたまま新しい混合気を送り込むと、その混合気はどうなってしまうのでしたか。
✅ 正解と解説を見る
正解:D
2サイクル機関は、排気孔が開いた状態で掃気を行うため新しい混合気の一部がそのまま吹き抜け、さらに潤滑油を燃料と一緒に燃やすため、不完全燃焼ガスの発生量は4サイクル機関より明確に多くなります。よってDが誤りです。
問 3
シリンダ内径90mm、行程105mm、6気筒の4サイクル機関の総排気量に最も近いものはどれか。円周率は3.14とする。
- 約2,000cm³
- 約4,000cm³
- 約8,000cm³
- 約16,000cm³
- 約24,000cm³
💡 ヒント
まず単位をcmにそろえます。そして、与えられた90mmは直径でしたか、半径でしたか。
✅ 正解と解説を見る
正解:B
総排気量=(π×D²÷4)×L×n に代入します。90mm=9cm、105mm=10.5cmとして、(3.14×9²÷4)×10.5×6=63.6×10.5×6≒4,000cm³。なお「÷4」を入れ忘れる(=直径をそのまま半径として使う)と約16,000cm³(選択肢D)となるため注意が必要です。
問 4
機関の補機及び潤滑油に関する記述として、妥当でないものはどれか。
- エアクリーナは、吸入空気中のほこりを除去し、シリンダの摩耗を防止する。
- エアクリーナが目詰まりすると、吸入空気量が減少して出力が低下する。
- ピストンリングは、上部のリングほど摩耗が多い。
- ギヤ油には、極圧性に優れていることが求められる。
- コンプレッションリングの役目は、燃焼ガスの吹き抜けを防ぐことのみである。
💡 ヒント
コンプレッションリングは、気密を保つほかに、もうひとつ大切な仕事をしていました。
✅ 正解と解説を見る
正解:E
コンプレッションリングの主な役目は、燃焼室の気密を保持することと、ピストンが受けた熱をシリンダ側へ伝えて放熱させることの2つです。「吹き抜けを防ぐことのみ」とする点が不正確です。「〜のみ」という限定表現は誤りの合図と覚えておきましょう。
問 5
エンジンブレーキ及び動力伝達装置に関する記述として、妥当でないものはどれか。
- エンジンブレーキは、変速ギヤが高速段であるほど制動力が大きい。
- エンジンブレーキは、急な下り坂を他のブレーキによらず制動するときに使用する。
- クラッチは、機関と変速機の間で動力を断続する装置である。
- 差動装置は、カーブを曲がる際の左右輪の回転差を吸収する。
- マスターシリンダは、制動装置に属する部品である。
💡 ヒント
低いギヤに入れると、エンジンの回転数は上がりましたか、下がりましたか。
✅ 正解と解説を見る
正解:A
エンジンブレーキは、変速ギヤが低速段(第一速など)であるほどエンジン回転数が高くなり、吸気・圧縮の抵抗が大きくなるため制動力が強くなります。「高速段であるほど大きい」とする点が誤りです。


コメント